今日から1泊2日で、奈良の宇陀へ取材に。
AM 11:00
旅の出発は榛原駅から。
大宇陀の道の駅で今日の旅にご一緒してくださる方と待ち合わせ。
すごいすごい!足湯もあるし、この近辺で採れる作るものたちが一堂に介しています。
隣の直売所さん。お花も季節のお野菜も安くて生き生きしてるっ♡
PM 12:00
ランチを食べましょうと連れて行っていただいたのがこちら。
◆手打そば&グリル まほろば
https://mahorobamaru.wixsite.com/sova
築100年を超える、元写真館の古民家を改装し去年オープンしたお蕎麦屋さん。
とても静かで落ちつく空間です。
看板の妹猫、ふくちゃんごろり。
なす天蕎麦 1,280円 と、
まほろば膳 2,000円 を注文。
豚の角煮と、とろろ飯に、自家製の無添加ドレッシングのサラダ。
こだわりという石臼挽き ミニおろし蕎麦は、「乾くのでお先にどうぞ」と。
やや細麺で、つるっとさっぱり頂けちゃう。夏だぁ。
穏やかな時間をご馳走さまでした。
また道の駅に戻ると、宇陀のローカルガイドの長、藤本さんがお迎えに来てくださっていて。
さぁ行きましょう、とその前にひとつ。
道の駅横の直売所で、宇陀の名物のひとつという、伊藤農園さんの朝採れブルーベリーを頂いて。
ひとつひとつ手詰みで収穫されているというブルーベリーは、甘くてとてもみずみずしい。
ここから通りひとつ町中に「酒蔵通り」へ入ります。
昔は30軒ぐらい日本酒蔵のあった酒蔵通りですが、今は2軒が残るのみ。
まずご案内いただいたのが手前に残るこちら。
◆久保本家酒造
江戸時代に創業され、なんと300年の歴史を持つ歴史的な酒造さん。
と言いながら、生酛やどぶろくまで様々な日本酒を製造し、日本酒カフェや飲食店を経営するなど波及と確信にも余念がなく。
7年寝かしましたという、生酛の古酒をいただきました。
高い香りとうらはら、飲み口は辛口で深みのある味わい。
日本酒のことは全然わからないけれど、最近たくさん蔵に行かせていただくようになり、それぞれの個性の凄さだけはなんとなくわかる。
伝統的な造りの建物の奥では、木、金、土日だけ酒蔵カフェがオープンするそう。
とても評判で予約必須とのこと。行ってみたい~♡
先に進む道中で、百貨店と名のつくお店を見つけました。
◆長井百貨店
レトロ!かわいい。やすいっ。かわいい!
値つけまで昔のままやん~っ。
いちごのスプーン♡かわゆすぎるっっっ。
ここを継ぐためか、お婿さんに来てもらったのよと笑う店主のおばぁちゃんは。
昔は宇陀の紙卸業が母体で、ここでも紙を売っていたと教えてくれました。
いつまでも長生きしてね。ありがとう。
そしてもう1軒の日本酒蔵へ。
◆芳村酒造
https://www.begin.or.jp/~inadoya/
中へどうぞどうぞ、と入れていただくと。
真ん中にどどん!とそびえるのは、酒米を蒸す窯。おおっきぃーーーっ。。
蒸したても美味しいのかなぁなんて*
琺瑯でできているタンクは初めて見た。
このこは還暦さんね!すごいっ。
今でこそ女性の杜氏さんもいるけれど。昔は日本酒は醸すのもすべて男性の仕事で、女性は製造の空間にも入れなかったのだとか。
日本酒蔵は、仕込み場なんて入れてもらえないところも多いので、私も始めての体験っ。ありがとうございました。
続いて隣の事務所で試飲させていただいたのは、精米歩合60%の吟醸酒 "千代乃松" と
シロップかのようなとても甘い香りに、あと味の旨味がたっぷり。
そして、精米歩合95%の赤米で仕込んだ、なんと8段仕込みという変わり者さんも。
香りは紹興酒のように熟成感があり、ブラインドで飲んだらどこかの赤ワインかなと思うぐらい。日本酒とは思えない。
実はワイン好き!と聞いていた杜氏さんには今日は会えなかったので、また明日にとお約束して。
ひと息つく間もなく、ガイドの藤本さん。
ここもここもー!と目の前のお菓子屋さんへ(´∀`*)
◆御菓子司(おんかし) 志を乃屋
http://www.okashinara.net/archives/618
草餅にぶどう大福、その場で焼いてくれるみたらし団子!魅力的なお菓子がたくさんっ。
ここは昔、この宇陀の地で柿本人麻呂が詠んだ詩にちなんだ『人麿最中』が有名だそうで。
詩の中にでてくるお月さま(栗)が、最中のなかにも入っている♡
優しいやさしいお味は、あんこから手づくりしているかという。
お茶まで出していただいてしまいました。
ご馳走さまでした。
歴史的建造物の平屋が並ぶ、宇陀松山の町並みのなかにいよいよ入っていきます。
まず目に付いたのが洋菓子店Amandaさん。
シュークリームが絶品!だそうですが残念ながら今日はお休み。
左側にはなにやら良い雰囲気の鶏肉やさん。
◆仲尾かしわ店
https://tabelog.com/nara/A2904/A290403/29005314/
ご自身で平飼いされている鶏を、朝びきでこのお店に並べられているのだとか。
『宇陀味どり』という赤身のしっかりした鶏肉を焼鳥にするのが絶品と!わわぁっ。
その向かいには宇陀唯一のお醤油蔵と直売所。
◆黒川醤油製造場
http://www.shokokai.or.jp/29/292121S0439/i/index.htm
お店に入ると、たくさん並ぶお醤油ともろみたち。
お味見をさせていただくと、だし醤油はこの時期のおそうめんにぴったりのあっさりさ。だしぽんずは、さっきの鶏肉で水炊きにしたい!
茄子や瓜の入った野菜もろみも。
お隣の醸造所にご案内いただくと。
タンクいっぱい入ったお醤油。これから1本1本手作業で瓶詰めされるそう。
こちらは醪の圧搾機。30年ほど前のもの程だそう。
醸造所の中はとても香ばしい香りがしました。
ありがとうございました。
宇陀の町並み散歩、まだまだ続きます。
◆田中日進堂
https://tabelog.com/nara/A2904/A290403/29005312/
城下町にはお菓子屋さんが多いと聞いていたけれど、ほんとうにたくさん!
こちらの名物『宇陀五香』は、5つの種類のある粒あん入りの落雁。
懐かしいにっき(シナモン)味と抹茶味を頂く。
口のなかでほろりとくずれ、ほっこりしちゃう。
そして、松山の中ほどに位置する薬草園へ。
◆森野旧薬園
http://www.morino-kuzu.com/kyuyaku/
薬の町、宇陀を代表する薬園で、江戸時代からの薬草園が今でも残っているのは日本でもここだけだとか。
入館料300円を払い中に入ります。ひっろ!!
ここは400年前から吉野葛を生成し、葛根湯などの漢方薬に仕立てていたという。
そしてびっくり!入口からは想像もつかないような広い広い薬草園が奥に森のようにひろがります。
季節によって、カタクリの花など様々な花も咲き誇り四季折々に楽しみがあるそう。
こんなところがあったなんて。ご案内いただきありがとうございました。
そして!楽しみにしていたこちらへ。
◆松月堂 きみごろも本舗
宇陀に行ったら『きみごろも』を食べないと、と言われて。
なにそれ?カスタード饅頭てきなもの?なんて言っていたのやけれど。
出していただいたそれは、なにやら黄色い揚げ豆腐のような見た目で…!!!
口にいれると、ふわっふわのメレンゲ。ほろ甘くてなにこれ美味しいーーー♡
唯一無二のふわふわ、と言われる奈良の長谷寺も御用達の宇陀銘菓。
材料は卵とお砂糖と寒天だけ。泡のようにはかなく、ほろ甘い玉子焼きのようでいくつでも食べられそう。
いろいろなお菓子やさんが作るけれど、ここのが町一番と評判のようで。
伝統を支えるのは、まだまだ若いオーナーご夫婦♡
はまっちゃいました!ご馳走さまでした。
そしてお隣は、奈良漬けやさん。
◆奈良漬 いせ弥
150年前に酒蔵として創業したというこちらのお店。
こうじの販売を経て、現在は奈良漬けの名店としてこの地に根付いています。
試食をさせていただくと。
定番のうりやすいかも美味しかったけれど、柿の奈良漬けがこりこりととっても美味しくて。
茶粥にして朝からいただくのもよさそう~♪
PM 16:00
もうひとつ、どうしても食べて欲しいものがあるから!と言って頂き、もう食べれないよ~なんて言いながら連れて行っていただいたこちら。
◆葛の館 茶房 葛味庵
http://www.morino-kuzu.com/chokubai/
なんと、先ほどの森野薬草園さんの工場に併設されているお茶屋さんで、注文してから出来立ての葛菓子を食べさせて頂けます。
よし!今日はもう全部食べる!と心に決めて3人で1種ずつを注文*
葛きり 735円
とゅるるんっと、夏の味。黒蜜とこんなに相性の良いものってあるかな。
葛もち 630円
あっさりしていて、舌ざわりがとゅるん。だってほら、出来立てやもんっ♡
本蕨(わらび)もち 840円
珍しい本わらび粉を使ったもので、もちもちっと弾力が強く、うんまいっ!
今まで売っていたわらび餅はなんやったの?!と思うと、ふつうに売っているわらび餅はジャガイモのデンプン粉を使っているものが多いのだとか。
時間が経つとどんどん、透明度がなくなっていく。びっくり。
訪れないと食べられないもの。嬉しい。本日何度目かわからない、ご馳走さまでした。
PM 17:00
通り雨が過ぎて現れた、二重の虹!すごいーっ!いいことありそう。
次にご案内いただいたのが、毛皮やレザーの工房が集まる郊外の岩崎村というところ。
この中にある、ひとつの工房へ訪問させていただきました。
◆奈良印傳 工房南都
「印傳」というのは、鹿の皮に漆の模様をつける独特の伝統工芸で。
工芸品としては山梨が有名ですが、実は太刀が作られていたことを発祥にこの地で作られるようになったのだとか。
こちらの工房直営店には、江戸時代の印傳細工もたくさん展示されています。
これらはすべて、武家社会の男性の持ち物。江戸時代にこんな男性のお洒落があったなんて。
現在は漆で美しい模様を描くものが有名ですが、元は「染め抜き」という技法で鹿の皮に柄を染めつけていたそう。
これがとっっっても難しいそうで、創業者で技師の南浦さんが手掛けた作品を見せていただくと。
染めでこんなに細かな模様が出るの?!とただただ驚くばかり。
「これは僕にしか出来ませんよ」と。
復元を手掛けたという、正倉院の宝物まで見せていただきました。
生命の永遠を表す、葡萄唐草の模様がとてと美しい。
そしてこちらが漆で絵付けをしたもの。こちはもモダンでとっても素敵!
並ぶものもほぼ全てが一点ものだそうで。
「一生に一個しか作らないものもあります」と。そんな仕事がしたいなと思ってしまいました。
ここでも「美味しい体験」ができるようこれから一緒に考えさせていただく予定*
また来ます。ありがとうございました。
PM 18:00
更に山を登り、間も無く開業予定の古民家宿にご挨拶とお打合せへ。
ここのオーナーは、合りーんさんという素敵な女性♡
大慌てで話してしまったので、またゆっくり来ます。
今日大宇陀の魅力をたくさん教えてくださった、ガイドの藤本さんとバルバラさん。
ほんとうにありがとうございました。
PM 18:30
本日のお宿『奈の音』さんにチェックイン。
去年の7月にオープンしたばかりの古民家民宿で、とても素敵なところなの。
新しい事業にご協力いただけたらとオーナーの前さんご夫婦と早速の打合せ。
気づいたら夜も更け、ご主人が手づくりの灯篭を庭に灯してくださって。
お風呂を頂いたあとは、電気を消して縁側でのーんびり◯
夜は満点の星空でした。
なんだか盛りだくさんで消化しきれないぐらい!宇陀をお腹いっぱい心いっぱい味わった日。
明日もまだまだ、会いたい人が。
みなさま本当にご馳走さまでした。
Written by... **
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◆Table a Cloth.Co.,Ltd
CEO/Travel Designer/J.S.A.認定ワインエキスパート
岡田 奈穂子(Nahoko Okada)
Mail: tableacloth@gmail.com