取材記◆はじめての京北 Day.1
取材たてつづけシーズン、今回は京都駅でレンタカーを借り、わたしがずっと行ってみたかった、話題の京北エリアへ。
時間はたった1時間のドライブなのですが、何せ曲がり方が多くてはらはらドキドキ。
途中の道の紅葉がとても綺麗でつい見とれてしまったり。
危ない危ないっ。無事に到着です。
PM 14:00
京北につき、本日はまず2軒のお宿さんを取材させていただきました。
◆古民家農家民宿 Banja
童話に出てきそうなかわいい茅葺のお宿は、昔ながらの米炊きかまどと、光がたっぷり入る大きな窓が印象的で。
火の灯った囲炉裏でお茶を淹れていただき、移住されてからのお話やこれからの夢をお伺いしました。
なんという贅沢な時間ーーーっ。
室内には、奥さまが約30年間続けてこられた素敵な陶芸作品が並び、外にはなんと焼釜まで。
こちらはBanjaさんの畑。
古い家が「生活を教えてくれる」とオーナーの正則さんはおっしゃいます。
火の使い方やご飯の炊き方を改めて知ることで、昔から当たり前のようにある人としての暮らしを再確認できるのかななんて。
なみさん、正則さん、ありがとうございました!
次に向かったのは、茅葺屋根が立派なこちらのお宿さん。
◆徳平庵
東ヨーロッパをバイクで一人旅して周り、その時の感謝も込めて、色んな国の方がきてくれるお宿をと、ここを始められたオーナーの秀男さんにお話を伺いました。
放浪、起業。数多の人生経験を経たからこそのお話いただく言葉のひとつひとつはとても説得力があって。
取材に行ったのか、わたしの人生相談に行ったのかわらなくなっちゃったぐらい!(笑)
茅葺下の屋根裏部屋だって、自分でつくっちゃう腕っ節のよさです。
帰るころにはすっかり夜に。
この立派な茅葺。20年に一度ほど直さなきゃいけないのですが、葺き変えには800万円もかかるそう・・・!
維持していくのってとても大変なこと。守っていくことに私も何か貢献できたらいいなぁ。
PM 18:00
本日泊まらせていただく農家民宿さんへ遅ればせながら到着です。
◆農家民宿 ほろろん
茅葺き屋根の古民家の入り口をガラガラと開けると。火の灯る囲炉裏でお湯が沸き、キッチンからはトントンと心地よい包丁の音が聞こえてきて。
デンマークから木工修行にきているヨナスくんと、夕食の準備をお手伝い。この日は巻き寿司です。やったー!♡
お米は宿のお父さんが作られているもの。つやっつやなの!しあわせーー。
お父さんと、娘のより子さんと、ヨナスくんと私。4人で囲むあたたかな食卓。
いただきます。ごちそうさまでした。
食後、この地方の名物「納豆餅」の話になって。
あるよあるよ!わたしが作ったやつが、とお父さん。うそーーー!うれしーーー!
納豆餅は、関西の納豆発祥地として知られる京北のお正月名物で。
お餅のなかに、塩漬けした地元のおいしい大粒納豆入れ、黒砂糖をまぶしていただきます。
香ばしくておいしいっ!納豆独特のくさみが全然なくて、ごろっと大粒の豆餅みたいなかんじ。
でもね、これは納豆嫌いさんでもたべれるように改良した「うずまきタイプ」だそうで、本当の作り方も見せてあげようか?と。
もちろん!!!みたい!です!!!!!
とろ火になっている囲炉裏部屋に移り、2日ほど前についたばかりという白餅をあぶります。
焦げないようにね、何回もひっくり返して。
ぷくーーー○ってなってきたら準備OK!
きな粉を入れたお櫃に移して、あつあつを手で広げていきます。
熱いよあついっお父さんと大丈夫?!すごいっっ。
ここに、近く「さきがけ」さんで作られた大粒納豆をどっさりと。
餃子のように包んで、完成です♩
ひゃぁっおいしそうーーー!納豆好きの私にはたまらないっ。けどもうお腹いっぱい!笑
正月の三ヶ日、奥さんに楽をさせていただこうと家長が作ったという、京北伝統の優しい心が生んだ郷土料理。
持ち帰って(もちだけに?w)とってもおいしくいただきました。
京都市内からたった1時間で、こんな暮らしがあったなんて。
取材は明日も続きます。またたくさん京北の魅力に出会えますように。
Written by... **
----------------------
◆Table a Cloth.Co.,Ltd
CEO/Travel Designer/J.S.A.認定ワインエキスパート
岡田 奈穂子(Nahoko Okada)
Mail: info@tableacloth.com