AM 07:00
置いてもらっていたオレンジを、ジュースにして支度をするのんびりした朝。
朝のリスボンは、ほどよく涼しくて気持ちがいい。ぽわっとおおぶりな桜も満開。
お散歩で訪れた、サンタジュスタのリフト。
リフトで上に登ると、東西南北に美しいリスボンの朝が一望できます。
AM 08:00
そのまま坂を下り、Chiado地区で150年続く老舗のパティセリーカフェへ。
◆Pastelaria Benard
http://pastelaria-benard.business.site/
Mini Bola(揚げパン)と、焼きたてのPastel de Nata。
昨日のより少し甘みが強くて、ボリューミーでこれもおいしいーー!食べ比べっ♪
中に鶏肉のパテが入る、Empada de Galin.
ここのスペシャリテのクロワッサンには、フレッシュチーズを添えてもらって。
ポルトガルのパンにもだんだん詳しくなってきた!嬉しい。
AM 09:00
ホテルへ戻ると、ポルトガル人ガイドのArtourさんが車で迎えに来てくれていました。
会えてとっても嬉しいーーーーーー!!!
というのも。
5年ほど前にポルトガルをはじめて訪れた際、私をたくさんの素敵な場所に連れて行ってくれたこの御本。
すっかりポルトガルに魅力されちゃって、当時海外雑貨のバイヤー業務に携わっていた私は帰国後、筆者の方にご連絡し、ポルトガルのかわいい陶器や紙ものをを一緒に輸入販売いただくことになりました。
ものや人に大きな愛情を持って接しておられる、それはそれは素敵な方で。
旅行業に転身した後ご連絡を差し上げた時に、大切なお友だちのポルトガル人ガイド・Artoutさんをご紹介くださったのです。
そのことがきっかけで、今回ポルトガルに来ることを決めたと言っても過言ではないぐらい!素晴らしい出会いをいただいたので(´∀`*)
ポルトガルのこと、日本のこと。おいしいものたち。
すでに会うまでに60通以上のメールをしていたから、全然初めてあった気がしません♡(笑)
Zomato(こちらのミシュランガイドのようなグルメ本)のトップライターになったこともあるほど、現地のおいしいものに詳しいArtorさん。
今日は、ポルトガルのほんとにおいしいものを案内してあげるよと。
ポルトガルのテージョ川にかかるヨーロッパで一番大きな橋、バスコダガマ橋を南に渡って、まずはSetúbalという港町へ向かいます。
17kmもある長い長い橋ですが、万博開催に際してたった1年で作られたのだとか。すごーーー!
広々とした川の浅瀬では、浅蜊の潮干狩りをしている人々もいます。
AM 10:00
リスボンの南に位置する港町、Setúbal(セトゥバル)へ到着。
まずはここの名物のなんぞやを知るため(?!)、愛してやまない市場へ連れて行ってもらいます。
◆Mercado do Livramento
http://visitsetubal.com.pt/mercado-do-livramento/
すごいーーー!ヨーロッパでみたどこの国のマーケットより、魚介の種類が豊富!!!
この魚はあれだとかこれだとか、いつまでも見ていられる、魚フリークな私たち家族。
大好きなマグロもいました!食べたいーーー^^
この市場は女性がたくさん活躍しているもようっ◯
どんぐりだけを食べて育つ、アレンテージョ地方の特別な黒豚の血のソーセージや、
近く、アゼイタンのローカルチーズをおすすめしてもらって買いました。
いっぱいおまけしてくれた、可愛くて優しいチーズやさんのお母さんっ♡
ありがとーーーうっっ(´∀`*)
セトゥーバルの港には、カラフルな漁船がたくさん停泊しています。
近郊の海ではイルカが見られるのでも有名なようで、そのモニュメントもたくさん。
Hey!♡
こちらは旧市街。のんびりしたところ。
車よけが、まさかのサーディン(イワシ)さん。可愛すぎる!!きゅんっ♡
お料理では、"Choco Frito"という大きな紋甲烏賊のフリットがこの街の名物料理だそうで、たくさんのレストランがその看板を掲げています。
いそぎんちゃくだよ!なんてArtourさん。なんてかわいいのあなたは!♡
そんななかで、彼とセトゥーバルに住む彼の友人が揃っておすすめに挙げ、わざわざ下見(下味?)までして、今回連れて来てくれたのがこちらのレストラン。
◆Casa do Mar
https://m.facebook.com/CASA-do-MAR-290825014318786/
セトゥーバルの白ワインでとお願いし、Dona Ermelinda (375ml) 6€ で乾杯。
シャルドネ主体のしっかりしたワインで、フルーティでミネラル感があり、にんにくのきいたシーフードにも負けないおいしさ。
Sardinha no Cahvao 8€
絶対食べたかった!炭焼きのイワシグリルと。
Choco frito a setubalense (1/2) 9€
Sopa do Mar 30€
魚介出汁のよく出たややスパイシーで旨味たっぷりのスープに、鯛などの新鮮なお魚や海老、貝などが小さなマカロニと一緒に煮込まれ、これでもか!!!と入っています。
この味付けのおいしいこと!!!絶対ここでしか食べられない、サフランが複雑でも絶妙に香る、新鮮なお魚ありきの魚介スープ。
ポルトガルの本当においしいもの、存分に堪能させていただきました。
本当にありがとう( ´ ▽ ` )
PM 14:00
次はセトゥーバルから30分ほど車を走らせ、Azeitão(アゼイタン)へ。
この街へ連れて来てもらった目的は2つ。
ひとつは、郷土菓子の”Tartes de Azeitão(トルタ・デ・アゼイタン)”。もうひとつがやっぱり、ワインです。
トルタ・デ・アゼイタンを食べるなら、絶対に来てみたかったこちらのお菓子屋さん。
◆Pastelaria Regional Cego
https://www.facebook.com/prcego/
町の人に愛される、ファミリー経営の小さな菓子工房カフェ。
郷土菓子のトルタも美しく並んでいます!
濃厚な自家製カスタードクリームを巻いたカステラのようなものなのですが、ここのものは他のお店よりひとまわり小ぶりで、甘さも見た目より控えめなので、ぱくりといけちゃうっ*
このほかに、Delicia de Leite(チーズクリームのタルト)と、Delicia de laranja(オレンジクリームのタルト)を。
どれも抜群に美味しかったーーー!ポルトガルの郷土菓子、どれも卵黄たっぷりで素朴で、ほんとにだいすきっ♡
壁のアズレージョにはなんと、トルタの絵が。
日本から来たと話すと、前に来た人がトルタに似てるってこれ持ってきてくれた!と。一六タルトー!大好きな愛媛銘菓!!!笑
愉快なおじさまの作る愛情たっぷりのお菓子。
ご馳走様でした。
モスカテル、という酒精強化ワインがポートワインと並び有名なこの町。
中心の広場にはどーーーんと、巨大白ぶどうの噴水。笑
Why?! 笑
昔の公衆浴場(いまは素敵なカフェレストラン)にもご案内いただき。
PM 15:30
いくつかあるワイナリーのなかからひとつ、おすすめのところへお連れくださいました。
◆José Maria Da Fonseca
http://www.jmf.pt/index.php?id=95
ここは1834年創立の歴史のあるワイナリーで、ポルトガルの3大酒精強化ワインに数えられる、モスカテル・デ・セトゥーバルを生み出したところとしても有名。
美しいガーデンを抜けると、モスカテル専用の熟成庫が。
奥には王様などが来た時のみ開けられるという、ファミリーのプライベート貯蔵庫。
テイスティングをさせてもらうと、ポルトとは方向性こそおなじだけれど、媚びていないというか、もっと素朴でやさしい甘さ。
さっきの郷土菓子、トルタ・デ・アゼイタンとのマッチングが最高だそう。
もちろんまだまだ知らないものだらけやけれど、今回はポルトガルのワインをたくさん学べた旅でした。
PM 17:00
4月25日橋を通り、リスボンの街へ帰ります。
お世話になったArtourさんとも、ここでお別れ。もうなんか、ずっと知っていた古い友人みたいな気持ちで、うるっと泣きそうになっちゃった。。
日本が大好きでと話してくれる彼は、なんでかな、たくさん気にかけておもてなしをしてくれて、良い意味で違う国の人な気がしない。本当に優しくて心の温かい方。
また日本ででもポルトガルででも会おうねと約束して。本当にありがとうございました。
明日はもう帰国なので、今日が最後の夜。
買い漏らしているお土産などを調達しに、昨日下見をしていたマーケットへ。
◆Time Out Market
https://www.timeout.com/market/
やっぱり楽しい、ここ!せっかくなので、おいしそうだった赤のサングリアと。
注ぎたての生ビール&オリーブ粒入りのバカリャウコロッケでアペリティフ。
そして、ポルトガル4度目のNata食べ比べには、「MANTEIGARIA」のものを。
◆MANTEIGARIA
https://m.facebook.com/manteigaria.oficial/
リスボンやポルトにも何店舗かある、新進気鋭のナタショップで、ベレンと食べ比べないと!と思っていたのです(笑)
こちらのほうが卵黄少なめでクリームたっぷり、たしかに今っぽい◯
ここもほんとにただの好みで、わたしはやっぱりベレンのナタが好きでした。
スーパーを経由して、またChiado地区へ戻り、あと2軒の駆け込みショッピング。
ひとつは、ホテルのスタッフさんに聞いて、オススメしてもらった新しいベーカリー。と言っても、覗くと焼いているのはおばあっちゃん*こういうところは絶対に美味しい!
◆Tartine
日本に持って帰る用に、バゲットや黒パンを少しと、なんと最後の最後にやっと見つけた「完全に半熟」のパンデロー(カステラ)!!!を今晩食べちゃう用に購入。
もう1軒はそのお隣の、素敵なポルトガルのウール屋さん。
◆Loja da Burel
https://burelfactory.com/pt/lojas/
リスボンから車で4時間ぐらいかかる、深い山の中に工房を持つウール屋さんで。
帰ったら常夏が待っているというのに、欲しかったブランケットや花瓶飾りを買ってしまいました。
PM 20:00
最後の晩御飯は、特にどこも予約をしていなかったので。いくつか聞いていたところや気になっていたところを覗き、満場一致で決めたのが、全然知りもしなかったのに鼻がぴくっと反応したこちらのレストラン。
◆Tascaria do Bairo
住所:Rua Diário de Notícias, 30A, Bairro Alto, Lisboa
ポルトガル各地の郷土料理をタパススタイルで提供するコジーなレストラン。
料理メニュには、どこの地方の料理かが必ず明記されていて、ポルトガルを色々と味わうにはとっても良さそう!
Tapasスタイルで、4・6・8種から好きな数とメニュを選べ、私たちは8種(19.9€)を注文。
ハウスワインとお願いすると、昨日もいただいたEncosta do Bairro(Cartaxo地方)。やっぱり美味しいーっ。
たくさんあったタパスメニュからうきうきと6種類を選び。
・Chourico assado com mel do
スモークソーセージのグリル 蜂蜜がけ(Algarve地方)
・Frango a passarinho
フライドチキン(Ribatejo地方)
・Mexilhao a bulhao pato a moda
ムール貝の白ワイン蒸し(Algarve地方)
・Salade de feijao fradinho com atum a moda
鮪と豆のセトゥーバル風サラダ(Setubal地方)
・Salade de polvo
蛸のマリネサラダ(Madeira島)
・Bacalhau com natas a moda
干し鱈のクリーム(Aveiro地方)
これにはパンをいただいて。自家製のガーリックバターもとてもおいしい!
びっくりしたのが、どれも作り置きじゃないこと!ソーセージはカウンターで焼いてくれるし、それ以外のものも温かいものは熱々で出てくるっ。こんなに観光立地にあるのに、お値段もサービスも完全にローカルスタイル。
頼んだ全部のタパスがとーってもおいしくて、お願いして2個追加の8品にしてもらうことに。
・Cogmelos gratinados
マッシュルームグラタン(Beira Baixa地方)
・Ovos mexidos com farinheira
スパイシーソーセージのスクランブルエッグ(Porto地方)
赤ワインは、"CABRIZ"(Dao地方)をハーフボトルで。
お会計は、3人でシェアして1人2,000円しないぐらい。ポルトガル、本当に好きすぎる。。帰りたくないー>< ごちそうさまでした。
ホテルへ戻り、最後の最後やからと、夕方Tartineで買ったPao de Louを珈琲とともに。
これですこれ!食べたかった、中が半熟でとろっとろ、黄身の味が本当にしっかりの、美味しすぎるカステラ!!!!
卵カスタードの味が強くて、甘さはさほどなくて。どうしようこれ、世界で一番美味しいおやつかもしれない。写真ぐちゃりでごめんなさいっ。
お腹いっぱいやのに一人で半分ぐらい食べてしまった・・・もう23時ですよ・・・やばっ♡
でもどれもこれも、ここでないと食べられない、こちらでは非日常でなくとも私にとってはとっても特別なお料理たち。
食べたかったのに、という後悔が一番怖い。ダイエットは日本に帰ってからすればいい^^
ヨーロッパ最後の1日は、人に恵まれ食に恵まれ、幸せで仕方のない時間を過ごせました。
すべての出会いとご縁にほんんとーーーうに感謝して^^
Boa Noite.
Written by... **
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◆Table a Cloth.Co.,Ltd
CEO/Travel Designer/J.S.A.認定ワインエキスパート
岡田 奈穂子(Nahoko Okada)
Mail: tableacloth@gmail.com